・夜中に何度も目覚めてしまう
・充分睡眠をとれているはずなのに日中眠くなる

あなたには普段、このような症状に心当たりはありませんか?
実はこれらはよくある不眠症の症状の一部です。
ひどくなると、身体を良く休めているつもりでも疲れが取れず、身体がいつもだるかったり、仕事の会議中などの大事な時に居眠りをしてしまうなど、日常生活に支障をきたすことも・・・。
慢性的な睡眠不足は、日中の眠気やパフォーマンスの低下を引き起こすだけでなく、さまざまな生活習慣病やメンタルの不調、免疫力の低下などを招くと言われています。
夜なかなか寝付けない、睡眠効率が悪いなど、不眠症状でお悩みの方はヨガを取り入れてみませんか?今回は、本当にヨガに不眠症改善効果があるのか、その理由に加え、おすすめのヨガポーズも6つご紹介しますので、不眠でお悩みの方は是非チェックしてみてくださいね!
目次
不眠症に効果的な6つのヨガポーズを実践
数あるヨガポーズの中でも不眠症の解消的なヨガポーズを6つ集めてみました。
もし、慢性的に寝つきが悪い、眠りが浅いなどの症状でお悩みでしたらぜひ試してみてください。
ヨガポーズを実践する際は、無理せず自分が気持ちいいと思える範囲でおこなうようにしましょう!
ハラ・アーサナー(鋤のポーズ)
ハラ・アーサナーは日本語で鋤(すき)のポーズと言います。
土を耕す鋤の形に似ていることから名づけられました。
足を上げて頭の方に持ってくることで背骨に刺激を与えます。
それにより自律神経が整えられ、ホルモンバランスの正常化が期待できます。
【ポーズの手順】
- 仰向けの状態から膝を立て、手のひらを床につけて身体の横に下ろします。
- 息を吸いながら両足を天井に向けて垂直に持ち上げます。
- 今度は息を吐きながら、両足を頭側へゆっくりと倒していきます。
- 足先を床につけ、膝を伸ばしていきます。
- ④の姿勢をキープしたままゆっくりと呼吸をおこないます。
- 腹筋を意識しつつ息を吐きながらゆっくりと元の状態に戻しましょう。
- 呼吸をゆっくり整えて終了です。
スプタ・ヴィラ―サナ(仰向けの英雄のポーズ)
スプタ・ヴィラ―サナは、股関節を内回しするための柔軟性を高める効果があります。
足首調整、姿勢改善や骨盤調整の他、ストレス解消効果もあるので不眠症改善にもおすすめです。
【ポーズの手順】
- ヴィラ―サナの状態(背筋をピンと伸ばしたお姉さん座りのような座り方)から息を吐きながら手を背中の後ろの床に置いて骨盤を後傾させていきます。
- 肘を床につき、ゆっくり骨盤を後傾させて背中を床に近づけます。
腰は剃りすぎないよう尾骨を膝の方へ向け、骨盤から後傾させます。 - 背中が床に触れたら、鼻先は真上を向かせます。顎は上げすぎず、引きすぎないちょうどいい角度に調整します。この時腰の下のスペースをつぶしていくよう尾骨をさらに膝の方へ向けるのですが、膝が開いたり浮いたりしないようしっかり床につけましょう。
- 息を吸いながらお腹を引き締めて尾骨を保護、その後肘で床を押し、ゆっくり起き上がって最初のヴィラ―サナの状態に戻ります。
尾骨を膝の方へ向けていこうとすると膝が浮きやすいので、バランスをとりながら徐々に身体を倒していくようにしましょう。
パスチモッタナーサナ(西側を強く伸ばすポーズ)
バスチモッタナーサナは脳を休めるのに効果的なヨガポーズで、不眠症緩和、ストレス解消、月経中の不調緩和など、自律神経やホルモンバランスの正常化にも効果があると言われています。
また、背中のストレッチ効果もあり、姿勢改善にも効果があります。
【ポーズの手順】
- 足を伸ばして背筋を伸ばしたダンダーサナ(長座)の状態で座ります。
息を吐きながら足の親指を手の人差し指と中指で巻くようにつかみ、肘を軽く横に這った状態にして脇の下はリラックスさせます。 - 息を吸いながら少し上に目線を向けつつ背筋をピンと伸ばします。
- 背筋は伸ばしたまま、息を吐きながらお腹を太ももに近づけるイメージで前屈していきます。
- 息を吸いながら背骨の骨の一つ一つを立てていくイメージで徐々に起き上がり、最初のダンターサナの状態に戻ります。
身体が硬いからと言って柔軟性を高めようと無理やり前屈すると筋を痛めてしまう恐れがありますので、注意してください。
起き上がる際は少しずつ状態を上げ、伸ばすようにしましょう。
ガス抜きのポーズ

ガス抜きのポーズはその名の通り、便秘を解消したり腸の調子を整えるのにぴったりなヨガポーズですが、リラックスできるため、ストレス起因の不眠症にも効果が期待できます。
【ポーズの手順】
- 仰向けになり、両膝を曲げ両手で脚をつかみ胸の方へ近づけます。
- ポーズをキープしながら5回深く呼吸をおこないます。
とても気持ちが良くリラックス効果抜群なので、就寝前におこなうと快眠効果が期待できます。
シャヴァーサナ(屍のポーズ)
シャヴァーサナはごろんと寝転がった状態で行うので、疲れた心を休めるのにぴったりなヨガポーズです。
ストレス解消効果があり、快眠効果が期待できます。
【ポーズの手順】
- 仰向けになり、足を腰幅またはヨガマットの幅に開きます。
足の指は力を抜いて外向きにリラックスさせます。 - 腕は身体の両側に下ろし、手のひらを上に向けます。
- 後頭部はしっかり床につけて安定させます。
- 鼻から息を大きく吸い、口から息を吐く深い呼吸を20回ほど繰り返します。
起き上がるときは勢いよく起き上がらずに床を押してゆっくりと起き上がりましょう。
目を閉じながらおこなうとより体がリラックスできて効果的です。
バーラ・アーサナ(チャイルドポーズ)

こちらも心と体を休め、リラックス効果が得られるポーズです。
高ぶる気持ちを抑える効果があるので、就寝前におこなうのがおすすめです。
【ポーズの手順】
- 背筋を伸ばした正座の形になります。
- 息を吐きながらお尻とかかとが離れないようお腹を太ももの上に乗せ、おでこを床につけます。
- ②の形のまま両腕を身体の後ろに置き、背中を開いてリラックスします。
不眠で悩んでいるなら溶岩ヨガのアミーダがおすすめ?

今日ご紹介したヨガポーズ以外にもさまざまなヨガポーズがありますが、なかなか自己流でやるのは難しいポーズもありますので、ヨガを始めておこなう方はアミーダなどの初心者向けのプラグラムにも力を入れているヨガスタジオに通うのがおすすめです♪
このような初心者にも優しいヨガスタジオは指導も丁寧なので、自分は覚えが悪いから大丈夫か不安だという方でも安心してレッスンに参加ができます。
不眠症のタイプは人それぞれ
ひと言に「不眠症」といっても様々なタイプがあります。
どれか1つではなく人によっては2つ以上重複して現れることもあり、自分がどのタイプに当てはまるのか知っておくことが大切です。
まずは、自分がどのタイプなのか知っておきましょう。
▢入眠困難・・・布団に入っても30分~1時間以上眠りにつけない。
▢途中覚醒・・・いったん眠りについても夜中に何度も目が覚める。
▢早朝覚醒・・・予定していた起床時間の2時間以上前に目が覚める。
▢熟眠障害・・・睡眠時間のわりに熟睡した感じがしない。眠りが浅い。
不眠がつづくと身体に不調が起こりやすくなる…

不眠の状態が続いてしまうと、体がつかれるだけでなく、意欲低下・集中力の低下・抑うつ、頭重感、めまい、食欲不振などの症状があらわれます。
・倦怠感
・頭痛
・ストレスの増加
・吐き気
・血圧上昇
・肌の調子が悪くなる
さらには、生活習慣病のリスクも高まります。不眠の症状がある人は、十分に睡眠をとっている人とくらべて糖尿病にかかるリスクが1.5倍~2倍に上がり、高血圧、肥満などのリスクも高くなってしまうので注意が必要です。
注意!睡眠時間が足りていても不眠症になるって本当?
理想的な成人の睡眠時間は8時間程度と言われています。
しかしながら、毎日8時間以上の睡眠時間を確保している人でも、実は不眠症になる危険性があることをご存知ですか?
たとえば、寝ている時にいびきをかいたり、夢を見る頻度が高い人は要注意。
睡眠時間は十分でも、眠りが浅く細切れに覚醒してしまうような睡眠が続いている人は、隠れ不眠症となっている可能性があります。
このような質の悪い睡眠ばかりとっていると、身体の疲れが抜けずに、1日中だるい、仕事中など眠ってはいけない場面で居眠りをしてしまうなど生活に支障をきたす場合があるばかりか、居眠りばかりで社会的にも信用できない人物のレッテルを貼られてしまうかもしれません。
そうなる前に、治せるものなら治したいものですよね。
睡眠で大切なのは睡眠時間の確保&体内リズムを整えること
実は知らず知らずのうちに睡眠負債がたまっていて寝不足な状態になっていることがあります。日中眠くなることが多かったり、身体に不調を感じる人は睡眠時間がしっかり確保できているかいま一度確認してみましょう。
不眠症はヨガで改善することが本当にできるのか?

不眠症とヨガ、一見全く結びつかない二つに思えますが、実は不眠症の改善にはヨガが効果的だと言われています。
不眠症を改善するには、眠りの質を高めることが最重要。
質の高い眠りは深い眠りを生み、身体をしっかり休めることができるようになります。
ヨガのポーズや呼吸法には、不眠症を解消するための秘訣がたくさん詰まっているのです。
不眠症の原因となる自律神経の不調の改善にヨガの呼吸法が有効
不眠症の原因となるものはいろいろありますが、ストレスや不規則な生活も不眠症の原因の一つ。
社会人になると、学生時代と比べ生活や食生活が不規則となって自律神経のバランスが乱れ、夜によく寝付けない、夜中に何度も目が覚めるなどの不眠症に悩まされる人が増加します。
このような不眠を抱える人は、自律神経の乱れを整えてストレス解消することで不眠症を改善させることができます。
自律神経の不調を治す最適な方法は、『ヨガの呼吸法を取り入れること。』
特におすすめなのは、ヨガで良く取り入れられている、息をゆっくり長く吐く呼吸法です。
この呼吸法をおこないながら、自律神経が張り巡らされている背骨歪みを整えるヨガポーズを同時におこなうことで自律神経の不調の改善につながり、不眠症を改善します。
また、ヨガには心身をリラックスさせ、ストレスを解消する効果も期待できます。
ストレスを貯めがちな現代人の中には、肩こり、腰痛、頭痛などに加え、不眠症の症状に悩まされる人も数多くいます。
その不眠症の症状は、ストレスが引き金となって起きている場合も多いのだとか。
ヨガの特徴である深い呼吸法にはストレスで弱まった精神を安定させ、集中力をアップさせる効果があるので、ストレスが原因で起こる不眠症にもヨガは非常に有効な手段と言えますね。
不眠症改善ヨガはどのタイミングで行うのが最適?

不眠症改善ヨガは就寝前だけではなく朝に行っても効果を発揮します。

就寝前のヨガは睡眠の質向上に効果的!
睡眠前にヨガのゆったりとした動きで凝り固まったからだをほぐしましょう。一日のおわりに自律神経を整えることで睡眠の質が上がります。
また、就寝前に行うヨガは21時以降がおすすめです。その日に溜まった体の疲れ(特に筋肉や関節まわり)をほぐすことで血の巡りを促進させましょう。
実は朝ヨガも不眠症改善に効果的!
実は朝ヨガは不眠症改善に効果的です。
太陽光は体内時計をリセットさせる効果があるので、朝起きたらカーテンを開けるなどして太陽の光浴びましょう。
そのままヨガのポーズをとり、すっきりとした気持ちで一日をスタートさせましょう。その日の夜に眠くなるホルモンと幸せホルモンが分泌されますよ♪
自律神経を整える寝る前の習慣
睡眠前のヨガで心と身体をリラックスすると副交感神経が優位になり睡眠の質が高まります。
寝る前のヨガを習慣化するほかにも・・・
・快適な室温のキープ
(夏は26度、冬は16~19度、湿度60%前後がおすすめ)
・入浴時はぬるめのお湯にゆっくり浸かる
(40度ほどのややぬるめのお湯がおすすめ)
・カフェイン摂取は控える
(就寝3~4時間前から摂取を控えるのがおすすめ)
・スマホを見ながら就寝しない
の4つを実践してみると良いでしょう。
特に就寝前にスマホを使ってしまう方が多いと思います。スマホから発せられるブルーライトは脳が覚醒する働きがあるので就寝時間の1~2時間前には使用を控えるようにしましょう。
睡眠の質を向上させる食べ物

不眠症改善のヨガを行っている時は、食事にも気を遣うとさらに高い効果が期待できます。
特に睡眠の質を向上させる食べ物を取り入れるのがおすすめです!
また食事を摂るときの注意点ですが、ヨガ後は代謝が高まっている状態で吸収率が良いため、栄養を摂り込みすぎないようレッスン後1~2時間程度時間を空けると良いでしょう。
それではどんな食材が効果的なのかいくつか紹介していきます♪
トリプトファンを含む食材
トリプトファンとは神経伝達物質であるセロトニンの原料です。
このセロトニンからは「睡眠ホルモン」と言われているホルモンが作られていて、睡眠リズムを整えてくれる作用があります。
牛乳・大豆製品・バナナ・キウイ・ナッツ類・カツオなどに多く含まれています。
GABAを多く含む食材
GABAは興奮を鎮め、リラックス効果をもたらす働きがあります。
ある実験結果では、GABAを昼間に摂取したらその日の寝つきが改善されたという結果がでたそうです。
このGABAはサプリでも補えますが、玄米・トマト・栗・カカオなどでも取り入れることができます。
マグネシウムを含む食材
マグネシウムは細胞や骨に存在するミネラルの一種で骨を強くする役割として有名な栄養素です。
それ以外にも体内で約300種もの生体反応にかかわっていて、たんぱく質の合成、神経・筋肉のコントロール、心機能や血圧調整などの効果があります。神経をコントロールするのが役割のひとつなので、睡眠にも効果があると言われています。
マグネシウムはひじきや昆布・わかめなどに含まれているので食事のときに手軽に取り入れることができます。
グリシンを含む食材
快適な眠りにつくには深部の体温を下げることが効果的。
グリシンにはその作用が期待でき、さらには体内時計を整え睡眠リズムを調整してくれるので心地よい眠りに導いてくれます。
エビ・ホタテ・イカ・カニなどに含まれているので意識して取り入れてみてください!
睡眠の質を向上させる飲み物

寝る前に水分をとることはとても大切なのでまずは寝る前に水分をとる習慣をつけるようにしましょう。寝ている間は気付きませんが睡眠中は汗をかきます。
水分を摂らずに就寝すると睡眠中に脱水状態を起こし足がつったり寝た気があまりしない、寝起きが不快という症状を引き起こす可能性があります。これから紹介する睡眠の質を上げる飲み物を飲むことで、身体全体が温まり、リラックスした状態で就寝することができます。
ノンカフェインのハーブティー
特に、カモミールティーがおすすめです。
カモミール特有の薬草を思わせる香りと甘い香りが特徴で
リラックス効果が期待できます。
ルイボスティーやローズヒップティーも体にやさしく
リラックスした状態で就寝することができます。
生姜湯
生姜にはジンゲロールという辛味成分が含まれています。
ジンゲロールが血管を拡張して血行をよくすることで
体がポカポカするのを実感することができます。
生姜の効果で体を温めることで心地よい眠りにつけますよ。
白湯
胃腸に負担が少なくデトックス効果があります。
ハーブティーや生姜に比べて
準備が少なくお手軽に飲むことができるので、
疲れてしまった時でもお湯を沸かして飲むことでゆっくり体を休められます。
ホットミルク
先程、睡眠の質を向上させる食べ物としてトリプトファンを含む食材が効果的だとお伝えしました。
牛乳には、このトリプトファンと言われる成分が入っているので睡眠前に飲むことでより良い睡眠をとることができます。
また、牛乳といえば骨を強くするというイメージがありますが、骨の生成に重要なカルシウムも含まれています。
カルシウムは自律神経の興奮作用時に働く交感神経を抑制する働きもあり、心身ともにリラックスした状態を作ることができます。
ヨガ後の吸収しやすい状態で糖分が多い飲み物を飲むと、成分を吸収されやすくなってしまうため、2~3時間は空けるようにしましょう♪
ヨガで不眠症を始めとした身体の不調をリセットしよう

今日は不眠症改善にヨガが効果的だというお話をしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
ヨガには深いリラックス効果があることはもちろん、不眠症、腰痛、便秘、自律神経の乱れの調整、骨盤調整など、さまざまな身体の不調を改善する効果があるため、これらの症状に悩んでいる方には日常にヨガを取り入れてみるとよいでしょう。
この機会にヨガを覚えて不眠症から脱出しましょう!